9600形蒸気機関車は日本国有鉄道(国鉄)の前身である鉄道院が1913年(大正2年)から製造した、国産初の本格的な貨物列車牽引用のテンダー式蒸気機関車です。
1925年(大正15年)までに川崎造船所(686両)、汽車製造(69両)、鉄道院小倉工場(15両)で770両が製造されました。
他に、三菱大夕張鉄道、夕張鉄道、美唄鉄道、樺太庁鉄道、台湾総督府鉄道向けに同形機が断続的に生産され、その最終製造年は1941年(昭和16年)です。
9600形蒸気機関車は『キュウロク』の愛称で呼ばれ、 貨物列車牽引 の他、入換作業用としても使われ、1976年(昭和51年)3月に引退、国鉄で現役使用された最後の蒸気機関車の形式になりました。
長さ約16.8m、幅約2.6m、重量約70トン、水と石炭を積むと約90トン、870馬力で、1918年(大正7年)に石炭を満載した10トン貨車75両を牽引して北海道の室蘭本線を走行し、日本で蒸気機関車が最も多くの車両を連結した記録を持っています。
9600形の製造順と番号の関係は、1番目が9600、2番目が9601、100番目が9699で、101番目は9700ではなく、9600の前に1を入れて19600としました。
200番目が19699、201番目が29600となります。
この写真の49600号機は9600型としては401番めの製造で、1920年(大正9年)3月23日に川崎造船所兵庫工場で製造され、1945年(昭和20年)10月18日まで本州で活躍し、その後北海道に配属されました。
1961年(昭和36年)最後の移動で遠軽区に配属され1975年(昭和50年)6月12日に廃車になりました。
運転距離は271万1872キロメートル、地球を68周、月までなら4.5往復を走りました。
保存説明板によれば1975年(昭和50年)9月15日から(1976年3月4日からとする資料も有)北海道美瑛町の中町公園に保存されています。
写真を撮った時は中学生でしたが雪の降る中撮影ポイントまで歩いていって、じっと待っていました。
雪であまり鮮明な写真ではありませんが、北海道のSLらしい写真ではあると思っています。