『東京タワー』の正式名称は『日本電波塔』で1958年(昭和33年)12月23日に竣工しました。
自立式鉄塔としては当時日本一の高さを誇り、映画『三丁目の夕日』でもその建設途中の姿から続編の完成後の姿までランドマークとして登場しましたが、高さ333メートルというのも昭和後期の子どもたちはみんな知っていたと思えるくらい、東京だけでなく日本のシンボルとも言えるものでした。
周囲は完成時には平屋や二階建ての商店も多かったのですが、次第にビルに群に変わっていきました。
写真は1990年代に世界貿易センタービルの展望室から撮影したものですが、まだ現在のように高層ビルに囲まれていませんでしたので、街の灯りと共に東京タワーのある東京の本当に美しい夜景を撮ることが出来ました。タワー上部に円錐型のデジタルアンテナが設置される前のオリジナルの形がいいですね。
現在のタワーに光を当てるライトアップは1989年(平成元年)1月1日から実施されました。
世界的照明デザイナーの石井幹子氏によるもので、それまでの輪郭をイルミネーションで飾るものから一変し、夜の歴史的建造物の景観を際立たせるものになり、東京タワーの観光的価値を高めています。
『東京スカイツリー』の完成で電波塔としては第一線から退きましたが、FMラジオ等やTVの予備用としての機能は残り、観光名所であることに変わりはありません。
2013年には国の登録有形文化財に指定され、今も東京のシンボルとして愛されています。