「懐かしい」という感情は、人間特有の心のありかたです。
お年寄りが若い頃を思い出して懐かしいと思うだけでなく、若者でも子供でも数年前を懐かしいと思うものです。
過ぎ去った日々は思い出となり、私たちにとって大切な宝物です。
それは今を生きるための大きな力になります。
同じ時代を生きた人には大切な思い出の数々は、その時代を知らない人には新鮮で興味深いものがあるでしょう。
「温故知新」ふるきをたずねて新しきを知る、という言葉があります。
昔の事を知り、そこから新しい知識や見解を得る、ということですね。
一方、過去の出来事を思い出したり誰かと共有することは、認知症やうつ病の予防や症状改善に繋がることが知られています。
アメリカの精神科医ロバート・バトラー氏が1960年代に提唱した心理療法を元にした「回想法」を取り入れている高齢者施設や医療機関もあります。
私たちの生きてきた日々は山あり谷あり、良い思い出も悲しい記憶もあることと思います。
懐かしいという感情を今に活かすには気持ちの持ち方が大切です。
過去を美化し、昔は良かった、それに比べ今はと過去に捕らわれるのではなく、そのすべての道のりに意味があると考えましょう。
辛い出来事を思い出すこともありますが、それを後悔するのではなく、その経験があるから今があるのですからここまで辿り着いた道のりを讃えましょう。
時間というのも人間特有の概念のようです。
人生を、この世界を肯定できるよう一日一日に新しい意味を見つけていきましょう。
ただ見て楽しんでいただくだけでも、少し穏やかな気持ちになって幸せでホッとするひとときになればと思っています。
当サイト、ディアメモリーズをご訪問いただきありがとうございます。
興味を持ってくださった方々に、何か役立つものがひとつでもあれば幸いです。